マネーの窓口

マネー全般について元証券・銀行マンが難しいことを「シンプルに分かりやすく」解説します!

ネット証券大手6社社長の「金融投資の将来」についてのインタビューが面白い

ネット証券社長

インターネット証券会社大手6社の社長がダイヤモンドの特集にてフィンテックを活用した「金融投資の将来」について熱く語っています。

競争の厳しい業界を勝ち抜いて生き残ってきたためか、それぞれ個性的で話す内容もオリジナリティが溢れ引き込まれました。

手数料の引き下げ合戦は限界まできているので、今後はフィンテックを活用したより利便性の高いサービスを提供することが、顧客を惹きつける鍵となりそうです。

 

ネット証券大手6社社長が語る「金融投資の将来」

北尾吉孝SBI証券会長

「日本人は金融・証券のリテラシーがとても低い人が多い」「他のオンライン証券会社との競争は終わった」「フィンテック革命により対面営業証券は吹き飛ばされる」

と北尾節炸裂です。

SBI証券は今や口座数(350万)では対面大手の大和証券を抜き業界2位。

その自信や実績からか、威勢のいい言葉のオンパレードでした。(北尾会長のインタビューはこちら

楠雄治楽天証券社長

「投資はまだ本当の意味で大衆化していない、テクノロジーの進化が投資家層を広げる」「ITツールを活用し長期スパンで資産の運用・形成などをサポートする」

今年5月にマレーシアでネットでの株取引サービスを開始、今後も外国でのビジネス拡大を目指す楽天証券

巨大な自社グループのリソースを活かし今後日本ではITを活用し投資家層を広げ、外では積極的に打って出るようです。(楠社長のインタビューはこちら

 

松井道夫松井証券社長

「ネットの本質は営業マンの否定です。もっと言うと人間というコストの否定」「ブロックチェーンが発達すると全く新しい世界が生まれ、世の中の仕組み自体が大きく変わります」

ネット証券の元祖ともいえる松井証券の社長さん。いつもインタビューでは哲学や思想的な事も含まれ、教養の深さが伺えます。

松井証券が他のネット証券と異なるのは、巨大グループのネット証券でもなく、他社とも連携せず独自路線を貫いているところ。

フィンテックについても独自でサービスを開始するのか今後注目です。(松井社長のインタビューはこちら

齋藤正勝カブドットコム証券社長

「投資に対する敷居が高い。証券会社というイメージをなくし証券会社が黒子になる必要がある」「APIを通じて資産形成に携わる」

カブドットコム証券は齋藤社長が元SEのためシステムに精通、取引システムを自社で開発するなど、システムに強いネット証券です。

そのカブコムが目指すのがAPIを使ってサービスを拡大、表には出ず黒子となって投資家をサポートするという仕組みの構築。

この構想がどう具現化するか期待したいですね。(齋藤社長のインタビューはこちら

松本大マネックス証券会長

「オンライン証券の黎明期には今までにない体験を提供していた自負や興奮がありました。今後はフィンテックをうまく活用し、そういう興奮や全く新しい体験を生み出す気概を持って歩まねばと感じています。」

東大を卒業、ゴールドマンサックスで活躍し、帰国してネット証券を立ち上げIPO、2014年にはテレ東の大江アナと結婚という誰もが羨む経歴の マネックス証券 松本社長です。

アメリカのシステム会社を買収するなど、今後は自社で開発ができるフィンテックにも注力し新たなサービスを提供してくれそうです。(松本社長のインタビューはこちら

鬼頭弘泰GMOクリック証券社長

「自動化できるものは全て自動化、人ができることは基本的に人工知能に置き換える。」「クリエイティビティーこそが生き残る力に」

後発ながらFX取引では世界一の取引量まで上り詰め株の取引量も拡大、手数料が低く、自社システムの取引ツールに定評のあるGMOクリック証券 です。

すでに同グループの会社で仮想通貨ビットコインの取引会社GMOコインの営業をスタート、ビジネスのスピードが速くチャレンジ精神旺盛なことから、フィンテックの技術を追い風によりFXや株のシェアを拡大すると予想します。(鬼頭社長のインタビューはこちら

 

今後は「仮想通貨」においても競争激化?

仮想通貨

そもそもネット証券は橋本内閣時の「金融ビックバン」による金融制度の大改革を受けて誕生、手数料が自由化され、ネットインフラが整ったことから投資環境が大きく改善、今や20年前の10分の1程度の手数料で取引ができるようになりました。

その金融ビックバン並にインパクトがある「フィンテック」。

どの会社も新たな時代の波の乗り遅れまいと研究・開発に必死だと思いますが、利用者としてはどの会社が業界のスタンダードになるようなサービスを開始するのか注目したいですね。

株やFXはマーケットの規模やサービスが頭打ちとなり、今後は各社「仮想通貨取引所」ビジネスに参入し収益の拡大を狙うことになりそうです。

SBIやマネックスは仮想通貨の取引に参入することを表明、すでにGMOコインはサービスをスタートさせており、ビジネスのスピード感や柔軟性が今後の勝負を決する鍵となるでしょう。

仮想通貨は株やFXと比較すると参入障壁が低いことから、ベンチャー企業が中心に取引所を運営してきましたが、実績と体力のあるネット証券が新たに参入することで、競争が促され、投資家にとってはより低コストで優れたサービスを受けることが期待できます。