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北朝鮮リスクが高まり日経平均は大幅下落、円高が進む。高まるアメリカ国内の先制攻撃論

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8月9日(水)の株式相場は北朝鮮が小型核弾頭の開発に成功したとの報道を受け日経平均先物主導にて大幅下落、終値は-257円下げて19,738円となり、為替も1円円高の109円台後半で推移しています。

9日は長崎に原爆が投下されてから72年という節目の日。長崎から発信された世界平和を願う声が北朝鮮を巡る情勢の悪化により消されてしまいました。

苛立つアメリカ、さらに強行路線を突き進む北朝鮮

ここ数日で北朝鮮で起こったことをまとめます。

まず7月28日に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM、アメリカ本土に到達するミサイル)を発射させたことが、さらなる緊張を生み出すきっかけとなりました。

すると8月5日、アメリカが主導し国連の安保理にて北朝鮮の大きな収入源となっている石炭等の輸出をを禁止、さらに外貨獲得の手段となっている北朝鮮労働者の受け入れを全ての国において停止することが決定しました。

8日にはアメリカメディアが「北朝鮮は大陸間弾道ミサイルに搭載できる核弾頭の開発に成功した」と報道しました。

するとトランプ大統領は「これ以上脅しをするな!世界がかつて見たことがない炎と軍事力を目の当たりにするぞ」と警告。

これに怯まない北朝鮮は「中距離弾道ミサイルでグアムを攻撃する作戦を検討する」と述べ、対立は激化する一方です。

戦争になれば韓国に住んでいるアメリカ人23万人にも多くの犠牲が予想されることから、「アメリカが北朝鮮を攻撃する選択肢はない」との見方が多く、北朝鮮はこれを見越して強硬な対応を取り続けてきました。

しかし、ここに来て北朝鮮脅威論がアメリカ国内で高まり、最新の世論調査ではアメリカの半数を超える55%の国民が北朝鮮のミサイルと核兵器の開発を止めるための先制攻撃を容認するという結果が出ました。

トランプ大統領の警告もこの世論結果を受けてのものだったのです。

トランプ大統領と金正恩総書記が最大のリスク

最もリスクが高いのが両国の最高指導者が何をしでかすか予測不明な点。

就任から約半年が経ったトランプ大統領は、側近を相次いでクビにし、パリ協定からも離脱、目玉の公約だったオバマケアの代替法案も撤回に追い込まれるなど混乱続きです。

8月初旬の支持率は38%と大統領就任半年の時期にしては歴代最低、twitterでの悪態も変わらずでアメリカ国民の多くはうんざりしています。

現在調査されている「ロシアゲート問題」で大統領が窮地に追い込まれた場合、国内問題を外に向けるべく、国民の賛成が多い北朝鮮へ攻撃する可能性も高まるでしょう。

一方の金正恩総書記は、もはや言わずもがな。あのフィリピンのドゥテルテ大統領が「愚かな奴だ」と批判するほどで、キレて何をしでかすか分からず、その不気味さがアメリカや日本に脅威を与えています。

話し合いで解決することもできず、中国やロシアもこの状況を打開することより、いかに北朝鮮を使って自国にとって有利な状況に導くかに終始、問題解決に向けて本腰を入れません。

複雑な国際情勢が絡み合い、解決の道筋が遠い北朝鮮問題。

私たちにできることは限られていますが、少なくとも選挙の時には、この難しい局面の舵取りができて日本を正しい方向に導く政治家、政党を見極め投票したいものです。