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YouTuberヒカル「VALU騒動」について謝罪し自社株買いへ!運営側も利用者保護のルールを決めると発表

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8月15日に起こった人気YouTuberヒカルの「VALU」騒動ですが、17日に新しい動きがありました。

ヒカルが一連のVALU騒動についてtwitterで謝罪、さらに売り出した株(VA)を買い戻すと発表しました。

ここで、これまでの騒動を一旦まとめたいと思います。

YouTuberヒカルのインサイダー疑惑のVALU取引

詳細は↑にて分かりやすく記載しているので、「何が起きたのか分からない」という方はこちらをまず参照してください。

ザックリ説明すると、ヒカル(とYouTuber仲間)が「VALU」という自分の株式を発行してお金を調達できるサービスで

1.優待を出すことを匂わせるtweetしてヒカル株(VA)の価格を上昇させる

2.価格が上がったところで、ヒカルが所属している事務所顧問の井川氏がヒカル株を売って利益を確定(インサイダー取引)

3.ヒカルが自分の株(5万VAのうち約4,8万VA)を大量に一気に市場に放出

4.ヒカルVAの価格が暴落

問題点は3点で、

・ヒカルがtwitterで(優待を出す)と期待を煽って価格を釣り上げた

・価格が上がった時点で井川氏がヒカルVAを売って利益を確定した

・一気に大量に(5万VAのうち約4,8万VA)VAを放出し価格を下げた

ということ。

これらの行動は実際の証券市場では完全にアウト、特に井川氏の取引は「インサイダー取引」に該当し、逮捕されるレベルです。

それまでヒカルVAを持っていた支援者(株主)は価格暴落で大きな含み損を抱えてしまいました。

なお、同じ事務所に所属する「ラファエル」「いっくん」についても同様の違法取引が発生しました。これらは間違いなく、仲間同士で共謀して行われたのです。

YouTuberヒカル違法「VALU取引」のその後

15日の取引後にヒカルは以下のようにtweet。

自分の行った取引が違法性があり、多くの支援者(ヒカルVA保持者)を裏切ったことについて、まだその深刻さを理解していないようです。

しかし、翌日16日になるとネット上では金融やITの専門家が次々に「犯罪行為だ」と大きな声を上げて非難、さらに弁護士まで同様の見解を示すなど騒ぎが拡大しました。

するとヒカルは一転してSNS上では沈黙、この件についてどう対応すべきか会社関係者や弁護士と話し合っていたのでしょう。

そして、17日になってtwitterで謝罪をしました。↓

一方、VALU内のコメント欄では

・VA価格を上げるためにtweetした件

・井川氏のインサイダー取引

の2点について明確に否定しました。

おそらく、ヒカルや井川氏は証券取引やインサイダーについての知識に乏しく、悪気がなく遊び感覚で今回の取引を行ったと思われますが、本人の気持ちはどうあれ、これらは不公正取引に該当します。

事実、井川氏は100万円以上の利益をあげ、一方ヒカルVA保持者は大きな損失を抱えることになったのです。

ヒカルが自社株買いを発表

17日にヒカルは売り出したヒカルVA全て(5,500万円相当)をこれまでの最高値で買い戻すこと、さらに弁護士と連携して対応し、今後はVALU社の方針も守ると発表しました。

また、17日に運営元である株式会社VALUがヒカルの一連の取引について、ユーザーに対してお知らせを通知しました。内容は以下の通りです。

・ヒカル(ラファエル、いっくん)のVAについては、売買注文をキャンセル

・今後、利用者保護のための新たなルールを作る

これにより今回の「ヒカルVALU騒動」は収束に向かいつつあるようです。

ヒカルからすれば「VALUというサービスが大人気らしい」→「よしっ、YouTubeの動画企画で誰が一番(ヒカル、ラファエル、いっくん)価格が上昇するか勝負しよう」→「(仕組みやルールはよく分からないけど)VALU取引を盛り上げて投資家を煽ろう」という感じで行った結果、思わぬ大騒動に発展してしまったというようです。

しかし、今回の件でVALUの欠陥が表面化する結果ともなりました。

VALU自体はITと金融を掛け合わせた、将来性の高い素晴らしいサービスだと思うので、投資家保護のルールを厳格化しサービス向上を図ってもらいたいものです。