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楽天証券がSBI証券に続いて10万円以下の株式取引手数料を無料(0円)に!なぜ証券会社は手数料を無料にできるの?

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先日、ネット証券業界首位のSBI証券が「現物・信用取引において1日あたり売買代金が10万円以下の取引手数料を無料」とすることを発表しましたが、業界2位の楽天証券も追随し同様のサービス開始すると発表しました。

※SBI証券の記事についてはこちらをご参照。

これまでも手数料の値下げ合戦を繰り広げてきた両社。SBIが10万円以下の取引手数料無料化を発表した際に、おそらく楽天証券も同様にするのでは?と思いましたが、やはりその通りの結果となりました。

楽天証券の「いちにち定額コース」にて10万円以下の取引が無料に

楽天証券の現物取引の手数料コースには「超割コース」「ワンショットコース」「いちにち定額コース」の3通りがありますが、10万円以下の取引において手数料が無料になるのは「いちにち定額コース」です。

超割または、ワンショットコースにて取引をしている方で、このサービスの適用を受けたい方は手数料コースをいちにち定額に変更する必要があります。

SBIが9月4日(月)から手数料を無料にするのに対し、楽天証券は9月1日(金)からと実施日をより早く設定しました。

SBI同様、楽天も現物だけでなく、信用取引も約定代金が10万円以下の場合、手数料が無料となります。

また楽天証券は今回の無料化に合わせて、約定代金30万円以下の手数料も値下げしました。少額取引がメインの方にとっては業界最安値水準の手数料となっています。

楽天証券のいちにち定額コース手数料
1日の取引金額 手数料(税込)
10万円以下 0円
20万円以下 206円
30万円以下 308円
50万円以下 463円
100万円以下 926円
200万円以下 2,160円

※以降、100万円増えるごとに1080円が追加。

証券会社はなぜ手数料を無料にできるのか?

なぜSBIや楽天証券は一部とはいえ、取引手数料を無料にできるのか疑問に思う方もいると思います。

株式取引の仕組みとして、顧客のAさんがB証券に株の購入を発注すると、B証券は東京証券取引所にシステムで注文をつなぎ、B証券⇔東証で売買が成立すると、B証券はAさんに「約定」を返します。

Aさんが株式を注文して約定するまでに時間的には1秒もかかりませんが、システム上でこのような取引がなされるのです。

手数料の話に戻りますが、B証券⇔東証での取引でも約定代金に応じて手数料がかかります。つまり証券会社も東証に取引手数料を払っているのです。

そのため、

顧客⇔証券会社)手数料 > (証券会社⇔東証)手数料

としなければ証券会社が収益をあげることができず、ビジネスが成り立ちません。

当然、10万円以下の現物・信用取引においても証券会社と東証間で手数料は発生します。

つまりSBIや楽天証券は10万円以下の取引においては持ち出しとなるのです。

にもかかわらず10万円以下の取引手数料を無料とする理由は

・新規口座を増やすため

・他の取引(10万円を上回る取引や別商品)の呼び水とするため

この2点で、10万円以下の取引については無料としてもトータルで十分回収できるとの計算があるのでしょう。

最近はNISAが始まったこと等により、特定の1社の証券会社で取引をする傾向が強まり、各社顧客獲得競争が激しくなっています。

中でも手数料体型は証券口座を開設する人が最も重要視する点で、今後も値下げまたは無料化の流れは続きそうです。