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大規模なネット障害発生!リスクヘッジのために複数の証券会社・FX会社で口座を開設しておくことをオススメします。

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8月25日、世間は月末の金曜日ということもあって明るいムードが漂っていましたが、午後になると一転、日本国内で過去最大規模のインターネット接続障害が発生、多方面で大きな影響が出ました。

証券会社やFX会社も同様で、会員画面にログインすらできなくなった会社も。

今回のことは改めてネット社会の怖さとリスクヘッジの重要性を思い起こさせるものでした。

2017年8月25日に発生した日本国内の大規模ネット障害について

26日現在もなお、原因究明中ですがGoogleが誤ったデータを大量に送信したことに起因しているようです。

総務省や警察も調査に乗り出しており近日中に原因が発表され、場合によっては特定の業者に処分が下される可能性があります。

インターネットは既に社会のインフラを支えるための不可欠で重要な手段となっており、「接続できなかったのは人為的なミスでした」では済まされる問題ではありません。

被害を受けたのはNTTコミュニケーションズのOCNにてプロバイダー契約している方が中心で、OCNは個人契約が約800万人、法人も50万と国内最大手であることから影響は広範囲に渡りました。

楽天証券では後場(12:30〜15:00)の間は全く株式の取引ができず、他の証券会社やFX会社も午後の時間帯を中心にシステムに接続しづらい状況が続き各社サポートセンターに問い合わせが殺到する事態に。

夕方頃には状況が落ち着き、通常通りに復旧しました。

証券会社、FX会社のシステム障害の際に行うべきことは?

幸いなことに、8月25日の日経平均株価は前日比で+98円、為替の変動も小幅のレンジ内で推移しました。

多くの銘柄が上昇したことから、急いで売らなければならない人は少なかったはずですが、信用や先物、FXで売建のポジションを保有していた人は決済の買い注文ができずに為す術がなかった方も多かったと思います。

ほとんどの証券会社では電話注文も受付ますが、障害発生時はサポートセンターに電話が殺到するため、電話に繋がらないことがほとんどで、予め注文していた指し値注文なども約定しているかはケースバイケースとなります。

システム障害が発生した際はまず以下のことを冷静に行いましょう。

  1. 障害の原因を突き止める
  2. 自分が保有している株式や外貨の値段が大きく変動していないかをチェック
  3. できる限り対応をとるか、他社でヘッジ取引を行うか、システム復旧を待つか判断

まず1についでですが、システム障害の原因は証券会社または、自分のネット環境にあることがほとんどで、今回のようなインフラサイドに起因しているケースは稀です。

冷静に障害の原因を確認し、原因が証券・FX会社にある場合はリリースされたお知らせの内容に従いましょう。

そして、(時間帯にもよりますが)システム障害中も株価や為替は変動するため、自分が保有している資産の状況を把握するようにすることが大切です。

リスクヘッジのために複数の証券・FX会社で口座を開設しておく

証券会社やFX会社のシステム障害により売買することができず、サポートセンターに電話をしても一向に電話が繋がらない。。

さらに、自分が保有している株式や通貨の価格が大きく下落、損失の拡大を防ぐために一刻も早く売りたい場合はどうすればいいでしょう?

このような場合は他社でヘッジ取引をするという方法があります。

例えば証券会社A社で保有しているB社の株式がA社のシステム障害により売ることができない場合は、 証券会社C社の信用取引口座でB社の株をカラ売りすることでリスクヘッジとなります。

初心者の方にはちょっと難しいかもしれませんが、

1.「証券会社A社で現物のB株を1株保有」している状態で

2.「証券会社C社でB株を1株新規で売り建て」を行います。

これによりA社で現物B株を1株保有し、C社の信用でB株1株を売建てにて保有することになります。

B株を売り建てた後であれば、株価の変動があったとしても同じ銘柄(B株)の「買い」と「売り」を同じ株数保有しているため、損益が相殺されることにより損益の変動がなくなるのです。

そしてシステム復旧後に証券会社A社とC社で現物と信用のB株をそれぞれ決済することで、一連の取引が終了となります。

これはFXや先物取引でも同じで、保有しているポジションを同じ数量、他社でヘッジ取引することで、損失を限定させることが可能となります。

このヘッジ取引を行うためには予め他の証券会社やFX会社で口座を開設しておく必要があります。

普段はまとめて1社で取引することに問題はありませんが、障害時など「万が一」のために別の会社でも予め口座を開設しておきましょう。