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金融庁が銀行に圧力へ。銀行カードローンの実態調査のため検査を実施

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「最短10分!ネットで申し込み完結で即日融資!」「コンビニATMでも24時間手数料無料で引き出し!」「30日間の利息キャッシュバック実施中」。

インターネット上ではこのような銀行の広告が目につきます。全ては「銀行カードローン」の広告で、消費者金融会社は法改正により衰退、代わって銀行が貸金業に力を入れています。

銀行のカードローンが急成長し、監督官庁である金融庁は行き過ぎでは?として実態を把握するため検査を行うことを発表しました。

銀行カードローンの貸出残高が増えている背景は?

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これは銀行カードローン残高の推移(消費者金融と銀行)と自己破産の申請件数です。

かつて隆盛を誇ったアコム、プロミス、アイフル等の消費者金融は、2006年に貸金業法が改正され、グレーゾン金利が廃止となり個人の借り入れ金額が制限されるなどした結果、残高が減り急激に収益が悪化しました。

過去に払い過ぎていた利息を返済する「過払い金の返還請求」に対しては今もなお苦しんでいます。

消費者金融に代わってステージに立ったのが銀行でした。その理由として、

  1. 収益性が高い
  2. 消費者金融に丸投げしリスクをとらなくてもよい
  3. 行員のノルマがある
  4. 銀行は「総量規制」の対象とはならないため

という事が挙げられます。

求められる銀行カードローンに対する規制

現在はマイナス金利で個人も法人を銀行からお金を借りず銀行にはお金が溜まったままで貸し出し先がない状況です。しかし、会社として収益をあげなければならない。

そこで、目につけたのが手っ取り早く稼ぐ事ができるカードローンだったのです。

カードローンの上限金利は14%ほど、お金を貸すだけでこれだけの高金利を得る事ができるので非常に楽なビジネスです。

また、消費者金融会社は収益の悪化を受け、資本力増強と信頼性確保のため相次いで銀行傘下に入りました。

するとどうなるのでしょうか?大手銀行は銀行窓口でローンを受付け、実際の審査や手続きは傘下の消費者金融会社に丸投げし、大きなリスクを背負う事なく収益を得られるのです。

銀行員も顧客に貸し出した金額が実績となり、給料や待遇に反映されるのでメリットを強調し必死に営業します。

また、消費者金融会社には年収の1/3しか借りることができない「総量規制」という制度が適用されますが、銀行カードローンにはこの規制がありません。

例えば仕事をしていない主婦は年収がないため、消費者金融ではお金を借りることはできませんが、銀行では審査が甘いため、借りる事ができる場合が多いのです。

銀行カードローンは資金繰りに苦しむ中小企業や急に必要となった資金を確保する個人などのニーズもあり、金融会社として必要ではありますが、現状は「行き過ぎ」感が否めず、国には実態を把握し、必要な人に必要な金額が適正に渡る仕組みにしてもらいたいものです。

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