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【コインチェック騒動まとめ】コインチェックでNEM(ネム)が5.2億NEM不正出金→日本円で返金し補償へ!

コインチェック(coincheck)

出川哲朗のCMでもお馴染みだった仮想通貨大手取引所「コインチェック(coincheck)」。

1月26日(金)に外部からの不正アクセスにより仮想通貨NEM(ネム)が5.2億NEM(日本円580億円相当)盗まれたことを発表しました。

コインチェックでのネム保有者は約26万人、アルトコイン(ビットコイン以外の通貨)の取引と日本円の出金が停止されていることから、コインチェックで取引している方に大きな影響を及ぼしています。

コインチェックは日本の仮想通貨取引所で2番目に大きい取引所。

しかもNEMは2017年の1年間で約300倍も価格が上昇するなど人気の仮想通貨でした。

ここでは、コインチェックで生じた一連の事象についてまとめてみました。

 

コインチェックがハッキングされ、NEMが不正出金

コインチェックは1月26日(金)昼に突如、「仮想通貨NEM(XEM/ネム)」に関しての制限を通知する内容を発表しました。

顧客への発表内容を時系列にまとめると以下の通りです。

12:07 NEMの「入金」を制限(NEMを入金しても残高に反映されない状況)

12:38 NEMの「売買」を停止

12:52 NEMの「出金」を停止

僅か1時間の間で次々にNEMに関しての制限が発表され、コインチェックのかなりの混乱ぶりが分かります。

この時点では「あれっ、何かあったのかなぁ」という程度でした。

しかし、ネットやSNS上で大騒ぎになったのは、コインチェックが顧客から預かっているNEMが不正に引き出されたとの報道がなされたのがきっかけでした。

その報道はブロガーである山本一郎氏によるビットコイン取引所「コインチェック」で620億円以上が不正に引き出される被害が発生か?によるもので、内容を要約すると、

  • コインチェックにてNEMが不正に引き出しされた
  • 個別の問い合わせは繋がらず、公式な説明を待って欲しいとの返答
  • コインチェックは資金を保全する措置をとっていなかった
  • サイバー攻撃の可能性が高い

というものです。

日本円の出金とアルトコインの売買が停止に

そしてネット上での騒動の中、コインチェックは、

16:33 日本円を含めた全通貨の出金停止

17:23 ビットコイン以外(アルトコイン)の売買停止

18:50 クレジットカード、ペイジー、コンビニ入金の停止を発表

を追加で発表しました。

これらの出来事を嫌気し、仮想通貨のマーケットではビットコインやアルトコインの価格が大幅に下落、もはや一取引所の出来事にとどまらず、仮想通貨全体の価格にまで影響を及ぼしました。

なお、日本において仮想通貨の取引所サービスを行う場合は、業者は金融庁への登録が義務付けられていますが、コインチェックは登録の申請はしているものの、まだ認可されていない状況でした。

もし、仮想通貨の取引をされている方は、この機会に取引をしている取引所が金融庁へ登録済みであるか確認をすることをオススメします。

金融庁に登録済みの仮想通貨取引所一覧

 

コインチェック和田社長と大塚COOが会見

コインチェック補償

コインチェックは26日(金)夜遅くに和田社長、大塚COO、弁護士が記者会見を開きました。

この会見にて発表したポイントは以下の通りです。

  • 不正アクセスにより約5億2,300万ネムが奪われた
  • ネムはオンラインで管理、コールドウォレットは使用せず
  • マルチシグにも未対応
  • ネムを保有している顧客数、影響範囲などは確認中
  • 顧客資産の保護を最優先に対応する
  • 補償についても今後検討
  • 最悪、ネム保有者以外の顧客の資産を毀損する可能性も

会見内容で「検討中」「確認中」との答えが多かったこと、ネムのセキュリティ管理が甘かったこと、さらに日本円で580億円相当という莫大な資産が盗まれたこともあってか、記者からは厳しい質問が相次ぎました。

その記者会見の全文書き起こしもご覧ください。

 

NEM保有者への補償内容を発表

27日(土)23時頃、コインチェックはHP上でNEM保有者への補償内容を発表しました。その内容は以下の通りです。

  • NEMの保有者は約26万人
  • NEM保有者全員に補償としてNEM保有数に応じて日本円で返金
  • 返金額は取引所Zaifの価格を参考に26日12時〜27日23時の加重平均にて算出

最悪のケースとしてNEM保有者以外の顧客資産も変換されない恐れがあったので、これを受け安堵の声が広がりました。

またこの発表を受け、ビットコインをはじめとする仮想通貨も買われて価格が上昇しました。

しかし、その後もコインチェックではビットコイン以外の取引や送金、日本円の出金は停止したままとなっています。

1/29金融庁が「業務改善命令」

29日に仮想通貨取引所を管轄する金融庁がコインチェックに対し、「外部からの不正アクセスへの対応が不十分」だったとし、業務改善命令を出しました。

(金融庁に委託されている)関東財務局のコインチェック社への業務改善命令は以下の内容です。

  • 本事案の事実関係及び原因の究明
  • 顧客への適切な対応
  • システムリスク管理態勢にかかる経営管理態勢の強化及び責任の所在の明確化
  • 実効性あるシステムリスク管理態勢の構築及び再発防止策の策定等

上記ついて、2月13日(火)までに、書面で報告すること。

また、コインチェックより一報を受けた警視庁もサイバー課が操作を進めています。

 

犯人(ハッカー)と捜査当局の戦いへ

コインチェックネム

一方、コインチェックからネムを盗んだ犯人(ハッカー)も手詰まりに陥っています。

犯人としては、ネムをいち早く取引所などで換金して現金を手に入れたい所ですが、コインチェックから盗んだネムの送金先がネット上で追跡され特定されています。

さらに、ネムを管理するネム財団が盗まれたネムに印をつけるなどして対応、犯人も身動きできない状況が続いています。

犯人は今回の事件とは無関係の人に少額のネムを送ったりすることで、捜査当局の出方を伺っています。

2/2金融庁がコインチェックへ立入検査を実施

金融庁コインチェックへ立入検査

2月2日(金)午前、金融庁は渋谷にあるコインチェック本社にて立入検査を実施しました。

今回の不正アクセスによるネムの盗難の件だけでなく、顧客資産の管理やセキュリティ対策、顧客への補償方法などの詳細を確認しています。

一方、被害を受けたコインチェックの一部顧客は、2月中に訴訟を起こす方向で対応を進めています。

2/13日本円の出金再開、大塚COOが記者会見

大塚COO

2月13日(火)、コインチェックの和田晃一良社長と大塚雄介取締役は金融庁に業務改善計画報告書を提出、その後、大塚取締役が記者会見(会見の全文はこちら)を開きました。

また、この日から「外部の専門家による安全性の確認を完了した」として、停止していた日本円の出金を再開しました。

大塚取締役の会見の主な内容は以下の通りです。

  • 401億円の出金が終了、今後も継続して出金対応する
  • 金融庁への登録と営業は継続してやっていく
  • システムが外部の専門家を交えて対応している
  • ネムの補償は全て自己資金
  • 仮想通貨の送金や取引の再開は未定

今後、報告できることが出来次第、改めて会見を開くとのことでした。

仮想通貨の取引は「金融庁登録済」の取引所で!

取り敢えず(コインチェックの報道によると)奪われたネムに相当する日本円は顧客へ返金、近く日本円の出金も再開される見込みで、最悪のケースは免れてほっとしている人が多いようです。

しかし、コインチェックのネムの保管方法が杜撰であったのは明らかで、今後は他社も含めセキュリティを万全にして、このような騒動は今回限りとしてもらいたいものです。

私達も仮想通貨を取引所で保管するのではなく、ハードウォレットで保管するなどの対応が求められます。

少なくとも、取引する取引所は金融庁に認可されている取引所で行うことが、最低限の自己保身となります。

金融庁に認可されていない取引所や海外の取引所で取引するのは極力控えた方が良いでしょう。

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